前回更新日 | 更新日2008年10月17日 |
鉢の種類と用途 | |
鉢 | 鉢は色々な種類があり、用途、目的に合ったものを使えば良いと思います。 それぞれ、長所、短所があり、これでなければならないということはなく、要は 管理次第といえます。自分の栽培にあったものを選びましょう。 |
錦鉢 (楽鉢) |
古典園芸で用いられる楽鉢は通常は黒く塗られています。(黒楽鉢) 黒く塗らないで、絵付けをしたものを錦鉢と呼び、主に観賞用に用いられます。 釉薬が盛り上がる様に絵付けされ、縁や足の部分は、金色で彩色されているものが多い。 絵の題材は花鳥風月、唐草、龍、故事、図柄模様など様々。 有名な絵付師が絵付けをしたものは、特に高価なものが多い。 |
金縁縄目 (楽鉢) |
縁と足に金色の塗装がされ、縁に縄目の模様がつけられて、やや高価です。 |
楽鉢 黒楽鉢 |
古典園芸で使用する伝統的な鉢。 長所は見た目も良く、適度に保水性があり、使い易く、植え替え時、鉢底に根先を納めやすく、作業が楽。 短所は壊れやすい、素焼き鉢や、プラ鉢に比べて高価 楽焼きの鉢の表面に黒い釉薬を掛けたもので「黒楽」とも呼ばれます。 鉢穴が大きく3本足が一般的で、高級品ほど肉が薄く壊れやすい。 腰高で、やや不安定であるので、通常は鉢掛けにつり下げて使用します。 黒色の物が大部分ですが、白く塗られた物、絵付けがされたもの、部分的に生地の出たもの等、様々で す。 絵付けをしたものは「錦鉢」と呼ばれます。 メーカーも多く、出来具合も色々で、中には粗悪品もあります。 高級品ほど鉢穴が大きく、肉が薄く、見た目も良く、生育も良さそうですが、壊れやすいので注意します。 |
透かし鉢 | 通気性を好む富貴蘭にとって透かし彫りの鉢は好都合です。 しかし、安価で育成に適したものは少なく、出来の良い物は、薄手で、見た目も生育的にも良いのですが、 高価格のため観賞用です。 安価なものは、肉厚で重く、鉢掛けに良く収まらず、使い勝手が悪いものが多く。 外国産などは、見た目、使い勝手、値段が中途半端です。 |
陶器鉢 | 陶器の富貴蘭鉢は、それほど使用されていませんが、焼き方や釉薬の種類も様々で、個性的なものが作 れます。 保水性が良い物が多く、乾燥気味の棚で使用した方が良いです。 海鼠釉・薄桃色の釉薬・三島象嵌の高級品で、価格的に育成用には不向きです。 薄手の焼締鉢、 やや吸水性があり、黒楽鉢と同じ感覚で使用しています。 |
素焼き鉢 | 水の乾燥が速いので好んで素焼き鉢を使う人も多い。 長所は安くて、乾きやすい。 欠点は、見た目が悪く、汚れやすい。 素焼き鉢は見た目が悪く、観賞用にはなりませんが、育成用には好結果が得られます。 そのまま水苔を詰めて植えてもよいのですが、根の形を作るために、空洞植にしています。 素焼鉢は水が多すぎると、表面に緑藻が発生し、ぬるぬるして、乾きが悪くなります。 底穴を大きく改造して使用することもある。 胴抜き素焼鉢などもあり、根の伸びない品種にどうぞ。普通の素焼鉢よりやや高価です。 一部の専門店などが育成用に使用している背の高いものは、根が長く伸びる富貴蘭には向かも。 楽鉢の形をした素焼鉢も在りますが、肉厚で、素焼きの割には乾きが遅いようです。 |
プラ鉢 | 百円前後で売られていて軽くて栽培によく使われています。 長所は安くて軽くて、落としても割れない、洗うのも非常に楽です。 欠点は見た目が悪い。 プラ鉢は楽鉢に比べ生育が悪いと思われ、あまり使用されませんでしたが、特に支障の無いことが判り、 最近は多用されています。 普通は短冊状の切れ込みのあるものを使い、よく乾きます。 切れ込みは無く、鉢穴は大きいもの、切れ込みは無く、鉢穴にいくつかの穴のものなどもあります。 屋外で使用すると紫外線で樹脂が風化してもろくなり割れやすくボロボロになります。 |
3号・3.5号・4号 | よく使う鉢の号数 |
植え込み素材の種類と用途 | |
ミズゴケ(水苔) | |
石 | |
へゴ | |
コルク | |
ダンボール | |
軽石 | |
道具の種類と用途 | |
鉢掛け | 古典園芸では一般的に楽鉢を使います。 楽鉢は、脆くて壊れやすいし、腰高で風などで倒れやすいので、そのままでは管理が大変です。 そこで、鉢掛けに鉢の縁を引っかけて、鉢を吊した状態で栽培します。 これで倒れる心配は無くなるし、鉢底が浮くので通風も良くなります。 鉢掛けは、太い針金を加工した市販品がありますが、角材で自作する人もいます。 |
鉢掛け アダプター |
鉢掛けにサイズ違いの小さい鉢を入れると落下してしまいます。 そこで、落ちないようアダプタを作成します。 材料は盆栽用の針金として市販されてい3mmぐらいのアルミ線、銅線などを利用して作成します。 鉢の余っている人は鉢掛けのサイズの鉢に小さい鉢を入れて使用する事も出来ます。 円形の鉢掛けを吊して使うときは、風で揺れないように下から針金で引っ張っておきます。 |
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