コンビニを出て家に帰る途中、ふと眠気に襲われた、とその時、道路の横からなにか黒い影が横切った。
私はとっさに急ブレーキを踏んだ。
車からあわてて飛び降り周りを見渡す。
車のライトからすこしはずれた場所にたたずむ光るふたつの目。
・・・・・危機一髪。
子猫を轢かずに済んだようだ。

安心して車に乗ろうとすると、足元でかすかな鳴き声・・・が。

選択 子猫を拾わない

お前もひとりか・・・と心の中でつぶやくと車に子猫を乗せていた。

誰もいない静まり返った暗い家につくと、
コンビニの袋から明日の朝、食べるために買ったミルクを取り出し、
子猫に与えた。

少し脅えていたがお腹が空いていたのだろう、手にすくったミルクをペロペロと舐めだした。
指の間からポタポタとミルクがシーツの上に地図を描く、こいつの居場所を確保しようと・・・・

私はごろっとベッドに横たわった。
時計がボーンボーン・・・・と十二回鳴っただろうか?・・・私は眠りについていた。
また繰り返される平凡な日々の朝のために・・・・・・・